皮膚温度のモニター
足に潰瘍が発生する前には発生箇所に炎症がおこっており、その部分の皮膚温度が上昇するといわれています。この温度をどの様にモニターすれば潰瘍発生予防ができるのかの文献がありますので、ご紹介いたします。
皮膚温度のモニターによるハイリスク患者の糖尿病性足潰瘍リスクの減少
目的
ハイリスクな糖尿病患者の足潰瘍発生を減少させるために、自宅での皮膚温度のモニターの有効性を評価する事
方法
この医師盲検、18ヶ月ランダム化比較試験では糖尿病性足潰瘍のハイリスクの被験者を標準的治療グループと皮膚温度計グループに分けた。両グループが治療用靴、糖尿病足教育、通常のフットケアを受け、毎日体系的な足検査を行った。皮膚温度計グループの被験者は毎日2回、足の6箇所の温度を赤外線放射温度計で計った。右足と左足の温度差が摂氏2.2度以上になったら、被験者は看護師に連絡し、温度が普通になるまで、活動を減らすようにした。
結果
8.4％（n=19）の被験者が研究期間に皮膚潰瘍になった。皮膚温度計グループが潰瘍になる確率は標準的治療グループの3分の1であった（4.7%対12.2%、オッズ比3.0，95%信頼区間、1.0－8.5、P=.038 ）。比例ハザード回帰分析は温度計使用は潰瘍化するまでの時間が顕著に長くなるとういう関連をみせた（P=.04 ）。
結論
両足間の温度差が高い場合、神経性潰瘍の発症を予測し、自己モニターは潰瘍のリスクを減らす可能性がある。
参照：Skin temperature monitoring reduces the risk for diabetic foot ulceration in high-risk patients.
Armstrong DG - Am J Med - 01-DEC-2007; 120(12): 1042-6
赤外線放射温度計とは？
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