シンスプリントとインソール
激しいスポーツを長時間行い、身体を酷使することの多いアスリートに見られる足の障害、シンスプリント。別名、脛骨過労性骨膜炎(けいこつかろうせいこつまくえん)と言います。今回はこのシンスプリントとインソールについて学んでいきます。
シンスプリントとは?
シンスプリントとはスポーツ障害を指します。足に負担が大きいスポーツをしているアスリートに多く見られます。運動をし始めたときから痛み始め、徐々に痛みが軽減し、運動から数分後には痛みが治まることが多くあります。痛みが出る場所は、脛骨(けいこつ)の中央部から広範囲に及びます。
原因はどこにある?
シンスプリントの原因は往々にして運動にあります。
- 脛骨の過度な負担
- 各種筋肉の機能不全(前脛骨筋:ぜんけいこつきん、ヒラメ筋など)
- 筋肉のバランスが悪い(腓腹筋:ひふくきん、ヒラメ筋など)
- 筋肉の柔軟性にかける
- 悪環境でのトレーニング(硬いグラウンド、でこぼこした道のランニングなど)
- 運動量・時間の変化
更になりやすいスポーツ:陸上競技(ランナー)、フットボール、バスケットボール、サッカー、ダンスなどの足への衝撃を伴うスポーツ。女性は男性より1.5~3.5倍ほど疲労骨折に進行する可能性が高いといわれています。
治療の方法
最も大事な治療方法は足への負担を減らすことです。運動後に痛みが出る部分を冷やし、痛みの原因をつきとめ、対処をしていきます。とはいえ、アスリートでなくても足へ負担を避けて日常を生活することはとても困難です。そのときに活躍するのがインソールです。インソールを履くことで回内している足を正しいポジション(ニュートラルポジション)に保ち、脛骨への負担を減らすと考えられます。また、固くしっかりとしたインソールは土踏まずをサポートする機能があるため、地面着地時の衝撃を吸収し、足への衝撃をやわらげます。このときインソールは足への衝撃が少ない歩き方・正しい筋肉を使った歩き方へと導いてくれます。インソールを履いてトレーニングを続け。前脛骨筋などを強化することも改善につながります。また、インソールを履き続けてトレーニングをすることでシンスプリントの予防にもなります・
さいごに
足を休める日を設けるのは大変困難ですが、インソールは毎日履くことが出来ます。オーダーメイドのインソールで少しでも足の痛み軽減に役立ててください。
参照:
Galbraith, R. Michael, and Mark E. Lavallee. "Medial Tibial Stress Syndrome: Conservative Treatment Options." Current Reviews in Musculoskeletal Medicine 2.3 (2009): 127-33. Print.