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動脈性の創傷|メインビジュアル
動脈性の創傷
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年齢とともに、血管は硬くもろい状態(動脈硬化)になっていきます。そこに、喫煙や生活習慣病等が加わると、血管の内腔が狭くなったり、コレステロールなどが詰りやすくなります、すると、症状は更に進行し「動脈硬化症」と呼ばれる状態となります。
その状態で、傷が出来てしまった場合、傷を治すために必要な栄養や酸素が届かず、傷が治りにくくなります。その時に、適切な治療をしなければ、壊死や壊疽がそのまま進行し切断に至る場合もあります。
動脈性創傷は、傷の部分が徐々に黒くなるという特徴があります。
その場合は、早めに受診されることをお勧めいたします。

末梢動脈疾患(PAD) の主な症状

PADには症状のある時と無い時があり、気付かないうちに進行することもあります。 間欠性跛行(かんけつせいはこう)とは、 歩くと足が痛み、休むと痛みが治まることをいい、これは動脈が詰まって足に十分な血行が行かないために起こります。PAD患者の約30~50%の方に起こる症状です。 しかし、動脈硬化が重症になると、組織に十分な血行が行き届かず 休んでも足の痛みがおさまらないことがあります。 これは重度の虚血による安静時疼痛 (あんせいじとうつう)と呼ばれ、潰瘍や壊疽の危険を伴い、それが重症 になると切断が必要となることもあります。

重症PAD の主な症状

  • ふくらはぎの筋肉の萎縮
  • 足や足指の脱毛
  • 足指の爪が厚くなる
  • 皮膚に光沢が出てつっぱる
  • 足に痛みの強い潰瘍(傷)があり、出血しない、黒い、治りにくいなどの兆候がある。
  • 運動中に起こるお尻、ふともも、ふくらはぎの痛み

必要な検査

  • 身体所見(触診)
  • ドップラー、ABI検査
  • CTアンギオ
  • レーザードップラー(皮膚還流圧・SPP)
  • アンギオグラム

治療

動脈性の創傷を治すには、PADを改善する必要があるため、創傷ケアセンターや病院では以下のような治療が行われます。
  • 薬物療法
  • 末梢動脈のバイパス術
  • PTA(経皮的血管拡張術)
他にも…

喫煙と高コレステロールは、下肢の血管におけるPADの大きな原因になります。特に糖尿病は、足部の血管におけるPADの主な原因で、創傷をさらに治りにくくします。