悪玉コレステロール・LDL
LDLコレステロールは、一般的に悪玉コレステロールと呼ばれ、血管の内壁に蓄積して血管を細くするため、血液の流れが悪くなってしまいます。
これは動脈硬化症と呼ばれ、
末梢動脈疾患による創傷の項でもお伝えしているように、足の動脈硬化が起きると創傷が治らなくなってしまいます。
この足の動脈硬化を治すためには薬の投与や、
末梢動脈のバイパス術、
PTA(血管拡張術)などが行われますが、その他の治療法として
LDLアフェレーシスという治療法もあります。
LDLアフェレーシスとは?
LDL吸着療法とも呼ばれるこの治療法は血液透析のようなもので、体から血液を抜き、その血液のLDLを吸い付ける機械に通し、きれいになった血液を体にもどします。
悪玉コレステロールのLDLが血液から除去されることによって、心臓発作や心筋梗塞などを防ぐだけではなく、治らない創傷の原因となる末梢動脈疾患、それに伴う足の痺れ、間欠性跛行、安静時疼痛などを改善するのです。
LDLアフェレーシスの前に
十分な水分をとり、軽い食事をしておきます。
治療中はトイレに行けませんので事前に済ませます。
両腕から血液採取と注入が行われますので、半袖の服か、袖をまくりやすいゆったりした服装にしてください。
服用薬を変更した方は担当者へお知らせください。
LDLアフェレーシス治療中と治療後
LDLの治療時間は、患者様のLDLレベルなどにより個人差がありますが、大体2時間から4時間かかり、1週間おきに治療を受けます。
1回最大4時間というととても長く感じますが、とにかくリラックスすることを心がけてください。
この治療は通常外来で行われますので、治療が終わったら帰宅できます。ですが、車の運転は避けてください。